今回は膝の曲げ伸ばしを行ったり、イスに座っているときなど
安静時に出る膝の内側の痛みについての解説とそのケアの仕方についてご紹介します。
なぜ歩いていないのに痛くなるのか?
なぜ膝の内側に痛みがでるかについては『骨同士がぶつかってしまうため』とよく言われます。
しかし、これは主に体重が膝にかかっているときに生じる症状です。
そのため、体重がかかっていない時の痛みは別の原因があります。
その原因は主に膝の内側を支えている筋肉が硬くなり、上手く使えていないためです。
筋肉が上手く使えないと余分な力が入ってしまうため、痛みが生じてしまいます。
また、筋肉の硬さによる純粋なストレスがかかることでの痛みも生じます。
動かしていないのになぜ痛いのか?
実は、椅子に座っている時など、膝を動かしてすらいないのに膝に痛みが生じることがあります。
これは椅子に座っているときに、膝の内側を支える筋肉が膝から下の脚の重さによって引っ張られるストレスが生じることに影響します。この時、引っ張られるストレスに対して無意識に膝を曲げる筋肉に力が入ります。この無意識に入る力が膝の内側の筋肉へストレスをかけてしまいます。
通常であれば筋肉に軽いストレスがかかっても痛みが出ることはありませんが、筋肉が硬くなることにより軽いストレスでも膝の内側の筋肉に痛みが出てしまいます。
そのため、膝を曲げた状態で座っていると痛みが出るが、膝を伸ばしたまま座ると痛みが出ないこともあります。
なぜなら、膝を伸ばして座ることにより膝から下の脚の重さを支える必要がなくなるため、膝へのストレスが減るためです。
膝を内側から支える筋肉ってどんな筋肉なのか?
このように膝の内側には多くの筋肉がまとまってくるため、筋肉の動きが悪いと筋肉同士がこすれてしまい、痛みが生じます。
また、膝の内側を支える筋肉は主に膝を曲げる働きがあります。
痛みが出るときに行うと効果的なケアの方法について
歩いたり、膝に体重がかかっていない状態の時に膝の内側に痛みが出た時に効果的なケアのポイントは3つあります。
①太ももの内側の筋肉
太ももの内側の筋肉をケアをすることにより筋肉の繋がりにより膝の内側を支える筋肉をケアすることができます。
これは太ももの内側の筋肉がまとまって膝の内側に付き、関節を支える役割をしているためです。
ケアの方法は胡坐をかくような姿勢を取り、ケアをする方と反対の腕の手のひらで太ももの内側を全体的にじっくりと押していきます。
時間としてはおよそ30秒程です。
②脛の内側の筋肉
脛の内側の筋肉をケアすることで筋肉の繋がりにより膝の内側を支える筋肉をケアすることができます。
脛の内側の筋肉は膝の内側の筋肉を下側から支える働きを筋肉の繋がりとして持っているため効果的なケアを行うことができます。
ケアの方法は胡坐をかくような姿勢を取り、ケアをする方と反対の腕の手のひらで脛の内側を全体的にじっくりと押していきます。
足首に近いほど硬さが目立ち、押したときに痛みが出やすいため、なるべく脛の中心くらいから始めてください。そこから徐々に下にケアの範囲を広げてください。
ケアを行う時間はおよそ30秒程です。
③膝の内側の筋肉同士が交差するポイント
膝の内側を支える筋肉は
1.太ももの内側からくる上方から膝を支える筋肉
2.脛の内側からくる下方から膝を支える筋肉
この二つから成り立っています。
複数の筋肉が重なり合う部分は筋肉同士の硬さの影響がとても出やすく、その結果として筋肉の動きの悪さを出してしまいます。
そのため、①と②のケアに加えて筋肉の動きを出していく③のケアを行うことにより、膝の内側の痛みに対してより効果を出していくことができます。
ケアの方法は胡坐をかくような姿勢を取り、ケアをするのと反対の指を使います。
膝の内側に太ももの筋肉とふくらはぎの筋肉が交わってくるポイントがあるので、そこをケアしていきます。
この場所のケアは押すというよりも『ほぐす』、『ゆらす』イメージで行うと効果的です。
ケアを行う長さはおよそ30秒ほどです。