以前の記事でもご紹介した『筋肉・筋膜の繋がり』今回はその中でも、身体を支える身体の後ろ側のラインに注目してご紹介します。
身体の後ろ側のラインは『虹』でもメインに扱う繋がりの一つです。
①なぜ後ろ側のラインが重要なのか
②後ろ側のラインをケアするとどうなるのか
③自宅でのセルフケア方法とは
今回の記事ではこちらの3点をご紹介していきます。
1:なぜ身体の後ろ側のラインが重要なのか
身体のラインは数多くありますが、身体に影響を与えやすいのが後ろ側のラインです。
元々、人間の身体は前側の筋肉の方が比率が多く、筋肉のバランスとして身体が丸くなりやすいです。
身体のバランスを取るためには、それに対抗する為の筋肉の働きが大事となります。
身体の後ろ側を支える要となるのが、お尻から太もも裏の筋肉です。
この2つの筋肉は身体の後ろ側のラインにあります。
その為、身体の後ろ側のラインを整えるのが大事になります。
2:身体の後ろ側をケアするとどうなるのか
ケアをすることで姿勢を整える要の一つでもある、
殿部・太もも裏の筋肉の働きが向上します。
正確には、筋肉が硬くなり働きが低下した状態から、柔らかさを取り戻すことで本来の働きを取り戻します。
本来の働きを取り戻すことで、身体の前面と筋出力のバランスが整います。
そのため、骨盤・股関節の可動域が向上し、姿勢の改善へと繋がります。
また、筋肉の繋がりと姿勢の改善の効果により、身体の後面の硬くなった筋肉が柔らかくなります。
その結果、腰痛の緩和や肩こりの改善も期待できます。
その他にも、お尻周りの筋肉の働きが良くなるとヒップラインの見た目も整ってきます。
少し前に話題となった『美尻トレーニング』もお尻周りの筋肉の働きを向上させることがポイントとなります。
筋肉の働きを向上させるためには、やはり筋トレが効果的となります。
しかし、硬くなり筋肉の滑走が低下した繋がりをケアすることでも筋肉の出力を向上させることが可能です。
3:自宅でのセルフケア方法について
ケアのポイントとなるのは
お尻の筋肉
太もも裏の筋肉
ふくらはぎの筋肉
この3点です。
お尻周りの筋肉のケアは以前のこちらの記事でご紹介していますので、
今回はふくらはぎと太もも裏の筋肉を中心にご紹介します。
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①太もも裏の筋肉
一般的に太もも裏のストレッチというと、前屈や伸脚などが行われやすいです。
これらのストレッチは馴染みもあり、行いやすいです。
この2つのストレッチは脚全体に効果が出るます。
そのため、太もも裏へのピンポイントの効果は少し不十分となります。
では、太もも裏への効果的なストレッチの方法とはどう行うのか?
1.ストレッチの準備姿勢
床にしゃがんだ姿勢で両手で足首を持つ
この時、可能な範囲で胸を太ももに近づけるようにする。
2.ストレッチの方法
手が足首から離れないように膝を伸ばす
お尻を天井に向かって突き上げるような姿勢となる。
注意点
太もも裏へのストレッチ効果が出やすい為、負荷をかけすぎないように勢いをつけないようにじっくりと行う。
②ふくらはぎの筋肉
ふくらはぎのストレッチで最も馴染みのある方法は脚を前後に開いて行う、アキレス腱伸ばしです。
こちらのストレッチも行いやすく、効果もあります。
では、よりストレッチの効果を出すための方法とは?
1.ストレッチの準備姿勢
踏み台や、分厚い本などに足の前半分を乗せる
足の裏の後ろ半分が宙に浮いた状態にする
2.ストレッチの方法
踵を下に降ろしていき体重をかける。
この時、踵が床についても大丈夫です。
注意点
身体が前傾しすぎないように姿勢に注意する。
まとめ
身体の後ろ側の筋肉を整えるメリット
①腰痛、肩こりの原因の解消に繋がる可能性がある
②姿勢の改善に繋がる
③ヒップリフト効果で、美的要素も期待できる
主なメリットは以上の3点となります。
身体の後ろ側のラインは身体の広範囲に広がっている為、セルフケアで全体を整えることは簡単ではありません。
しかし、ラインへの影響が大きい下半身のセルフケアを行うことで、少しずつライン全体を整えることへと繋がります。
下半身のラインが整ってくると、自然と良い姿勢が作れるようになっていきます。
上半身の姿勢が整ってくると、筋肉もそれに合わせて整っていきます。
身体のラインは一部でも継続して整えると、その効果は少しずつ身体全体へと広がっていくことが期待できます。
身体のケアは少しずつでも継続が大切となります。