今回は当店が提供する施術の特徴でもある『筋膜』について。
そもそも筋膜とはなんなのか?ということを掘り下げて解説をさせて頂こうと思います。
始めに、筋膜という言葉をインターネットなどで調べると
『筋の表面を包む結合組織の薄い膜。筋肉の滑動を助け、保護して一定の位置に固定する』
このように出てくると思います。
正直、これでは筋膜の役割がどういうものなのかよくわかりませんね。
また、当店のサイト運営に携わっていただいている『ムサシノウェブ』さんの調査でも
1/3ほどの方が『よくわからない』、『ピンとこない』
残りの2/3の方も『腱鞘炎かな』、『筋膜炎をきいたことがある』
といった感じで、やはりはっきりとは何なのかというのは出てきません。
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「筋膜」という言葉を聞いてピンとくる?30人に聞いてみたパッと浮かぶものは何? | ムサシノウェブログ
グーグルで「筋膜 整体院」というワードで検索してみると、筋膜という言葉を売り文句にした整体院さんがけっこう出てくるんですよ。「筋膜整体法」「ソフト筋膜整体」「筋膜リリース整体」「筋膜クリッピング療法」など。
なので、今回は当店でも活用している『筋膜とはなんなのか』、『筋膜が硬い・良くないとどうなるのか』『実際に筋膜をどう活用してるのか』この3点に重点を置いて解説していきます。
筋膜とはそもそも何なのか
筋膜とは全身に数多くある筋肉の一つ一つの表面を包んでいる膜です。
イメージを作るために身近なもので例えると
ミカンなどの柑橘系の果物が最初のイメージとしておススメです。
なぜミカンが良いのかというと筋膜と似た構造が多いからです。
①ミカンの皮と身体の皮膚
この二つはどちらも構造の一番外側にあり、中にあるものを守っています。
また、ミカンの皮は中にある実と薄皮などでくっついており、簡単にはがすことができます。
同様に皮膚は中にある筋肉と脂肪などでくっついており、ミカンほどではないですが同じようにはがしていけます。
②ミカンの実と筋肉
この二つは構造の最も中にあり、外側にある皮や皮膚に守られています。
また、外側からの刺激により、柔軟に形を変えていくことができます。
③ミカンの薄皮と筋膜
ミカンの薄皮は実の表面を隙間なく包んでいて、実と密接にくっついています。
また、薄皮を実から剥がそうとすると実はうまく剥がすことが難しいです。
これは、薄皮の線維が細かく実の隙間に入り込んでいるためです。
筋膜も似た構造であり、筋肉の表面を隙間なく包んでいます。
加えて、ただ包んでいるだけだなく最近の研究では筋膜の線維は細かく筋肉の隙間に入り込んでいるため、筋肉と筋膜はこれまで考えられていた関係性よりさらに密接に関係があると言われています。
そのため、筋肉の中に線維が入り込んでいる筋膜への刺激を加えることにより表面的な刺激だけでなく筋肉の中へ刺激を入れることができるため効果的に筋肉に影響を与えることができます。
筋膜が硬い・状態が良くないとは具体的にどんな状態か?
一般的に体が硬いと感じたり、体を動かしたときに突っ張る感じがする状態です。
では、なぜ筋膜の影響によりその状態になってしまうのかについてです。
①筋膜の影響で身体が硬くなるのはなぜか
これは先ほど解説した筋肉と筋膜の関係性に大きな影響を受けています。
筋膜は筋肉の奥深くまで密接につながっているため、筋膜が硬くなると密接にくっついている筋肉の動きも一緒に硬くなってしまいます。
そのため、筋肉の柔軟性が落ちてしまい、体が硬くなってしまいます。
②体動かしたときに突っ張りを感じる理由
筋膜は筋肉を一つずつ包んでいるが、加えて隣同士の筋膜も密接につながており、広くは全身にそのつながりが広がっていきます。
腕を上げる動作を例とすると
腕を上げるためには肩・二の腕周りの筋肉が収縮して縮む必要があります。
その時に筋肉を包んでいる筋膜も同様に縮みます。
繋がっている物同士の一つが縮めば隣り合っている物は順番に引っ張られていきます。
そのため、腕を上げる動きでは主に働く筋肉は肩・二の腕の周りですが、そこに引っ張られて肘回りや手、脇やお腹の筋膜が伸びてきますが、筋膜が硬くなっているとツッパリ感として感じて身体の動かしにくさが出てきます。
こちらの例は動画でも動きを交えて紹介させていただいてますので、是非合わせてごらんください。
実際に当店ではどう活用しているのか
当店ではここまでにご紹介した
①筋肉と筋膜が深く繋がっている
②筋膜は隣同士の筋膜、広くは全身につながっている
この2点を活用してケアを行っています。
そのため、身体を動かしたときの痛み、身体の硬さなどの筋肉由来の症状に対して筋肉に純粋なマッサージやストレッチを行うよりも、筋膜への刺激を用いることでより効果的に筋肉への良い影響を与えることができます。
また、全身の繋がりを用いることにより、痛みがあって触れない場所に対しても身体の離れた場所からケアを行っていくことができるため、より安全に痛みを感じにくいケアを行っていくことができます。