今回は当店で行っているケアの方法にてご紹介します。
当店では主に筋膜の繋がりを利用したケアを行っています。
では、筋膜の繋がりを利用するとはどんなケアなのか?
また、繋がりとはどんな現象なのかについてご紹介していきます。
1:筋膜の繋がりによって起きる現象
筋膜の繋がりのイメージをする際に有効となるのは、少しきつめの服をイメージするとわかりやすくなります。
例えば、きつめの上着を着た状態で腕を大きく動かそうとすると、服が突っ張って動きの制限が生じます。
しかし、突っ張った部分にゆとりを作ってあげると、腕の動きやすさは向上します。
同じ現象が筋膜でも起きます。
筋膜の動きの悪さ・固さがあると、きつめの服を着ているときと同じように動きの制限が出てしまいます。
そのため、服と同様に動きの悪くなっている部分のゆとりを作ってあげると、動きの向上につながります。
詳しくはこちらの記事でも紹介していますので、ご参考にご一読下さい。
また、服を筋膜のイメージとした説明を当店のYouTubeチャンネルでも紹介しているので、合わせてご参考にしてください。
では、筋膜=服のイメージの上で身体にどんな現象が起きるのかについてご紹介します。
①腕を上に伸ばした時の上げやすさの変化
腕が上げにくくなる原因はいくつかありますが、その中でも比較的多い腕全体の筋膜の繋がりによるものを紹介します。
両腕をバンザイしたときに上げにくい方の腕に対して、筋膜の繋がりを利用した刺激を入れていきます。
まず、腕を上げた時の上げにくさを確認し、何も刺激がない状態での上げにくさを覚えておきます。
次に筋膜の繋がりを利用して、腕の上げにくさに影響の出やすい部分の筋肉を抑えていきます。
では、その部分とはどこかというと、手のひらの母指球です。
この部分をピンポイントではなく、母指球全体をしっかりと抑えるようにします。
母指球を抑えたままで、先ほどと同じように腕を上げていきます。
すると、腕の上げやすさが変わってきます。
これは、肩から腕全体にかけて広がる筋膜の特性によるものです。
筋膜の繋がりは肩から二の腕へと繋がり、二の腕から肘を通って手首に繋がり、手首から母指球へと繋がっていきます。
腕を上げるときには、この繋がりのどの部分が固くなっても、腕の上げにくさが生じます。
紹介した例では比較的該当することが多い多い母指球を抑えましたが、症状は個人によって異なります。
そのため、中には二の腕の筋肉を抑えると腕が上げやすくなる方。肘から手首の間を抑えると上げやすくなる方などがいます。
また、腕の筋膜の繋がりはこの1本だけではないため、紹介したライン以外の繋がりが原因となる方もいます。
②首を左右振り向いた時の振りむきやすさの変化
左右を振り向いた時の首の動かしやすさに対して、筋膜の繋がり紹介します。
左右を振り向き、振り向きにくい方に対して筋膜の繋がりを利用した刺激を入れていきます。
まず、左右を振り向いた時の首の振り向きにくさを覚えておきましょう。
次に筋膜の繋がりを利用して、左右の振り向きにくさに影響の出やすい部分の筋肉を抑えていきます。
では、その部分とはどこかというと、振り向きにくい方と反対側の鎖骨のすぐ下の胸の筋肉です。
胸の筋肉は幅広くあるため、ピンポイントで抑えようとすると難しいため、指を数本使って広い範囲を抑えていきます。
そして、胸の筋肉を抑えた状態のまま先ほどと同じように振り向いていきます。
すると、首の振り向きやすさに変化が出ます。
わかりやすい確認として、見える視野が広がってきます。
これは、左右を振り向くときに必要となる、首周りの筋肉から胸の筋肉へと繋がる筋膜の特性を利用した現象です。
左右を振り向いたときには首の回りの筋肉だけでなく、肩の筋肉、胸回りの筋肉、背中の筋肉、等の首に近いところだけでも多くの筋肉の繋がりの影響が出てきます。少し離れていくと、骨盤の動き、足首の動きが影響を与えることもあります。
その中でも、猫背の方が影響を受けやすいのが胸の回りの筋肉の固さです。
そのため、胸の筋肉に刺激を入れると首の動きに変化が出てきます。
2:筋膜の繋がりを利用したケアとは何をするのか
筋膜には繋がりの特性があることをご紹介しました。では、当店では実際に身体のケアにどのように応用をしているかについてご紹介します。
ケアの方法はいたってシンプルです。
方法は、筋膜の繋がりをチェックするときに抑えた筋肉をケアします。
何故ならば、筋肉にはもう1つ特性があります。
それは、固くなった筋肉は抑えることで一時的に柔らかくなることです。
この特性を利用することで、動きのチェックと同時にケアするべきポイントの確認も行っていきます。
当店のケアは皆様の動きを一緒に確認をして、どこをケアをすると動きが最も楽になるのかを、一緒に確認しながら行っていきます。